低身長症外来
お子様の背が低くお悩みの方へ
治療によって身長が伸びることも
お子様の身長が低い場合、多くはご両親の体格や遺伝によるものです。しかし、中には成長ホルモンの分泌が十分でない場合や、まれに染色体異常や骨の病気などが原因で身長が伸びにくいこともあります。
生まれたときから小さく、その後も身長があまり伸びないお子様もいます。こうしたケースは決して多くはありませんが、早期に治療を行うことで身長を伸ばせる可能性があります。
こんなお悩みはありませんか
- 同年代の子どもと比べて明らかに背が低い
- 食欲はあるのに、なかなか成長しない
- しばらくの間、身長の伸びが見られない
- 家族の中にも背の低い方が多い
- お子様自身が背の低さを気にしている
- 成長曲線が下限を下回っている
低身長症とは

お子様の成長の様子は、保護者の方にとってとても気になることの一つではないでしょうか。
「同年代の子と比べて背が低い気がする」「最近あまり背が伸びていないように感じる」など、心配になられる方も多いと思います。
お子様の身長は、成長曲線を用いて評価します。
成長曲線とは、多くの子どもの身長や体重のデータを性別・年齢別にまとめ、平均値や標準的な範囲を示したグラフです。この中でも「標準偏差曲線(SD曲線)」を使って、平均からどの程度離れているかを判断します。
低身長のお子様は、全体の中でおよそ100人に2~3人の割合です。成長のスピードには個人差がありますが、なかには成長ホルモンの分泌異常など、病気が関係している場合もあります。
低身長の原因
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体質的なもの
身長には遺伝の影響が大きく関係しており、ご両親が小柄な場合にはお子様も同じように小柄になる傾向があります。
これは「家族性低身長」と呼ばれるもので、健康上の問題はありません。
成長曲線上で順調に推移していれば、お子様にとって正常な発育といえるでしょう。 -
栄養不足
お子様の身長を伸ばすためには、バランスのとれた栄養摂取が欠かせません。骨や筋肉の発達には、良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどが重要です。
中でも、エネルギー源となる「炭水化物」は特に大切で、不足するとエネルギー不足から成長の妨げになることがあります。
食事量が少ない場合や栄養の偏りがある場合だけでなく、激しい運動により相対的に栄養が不足してしまうケースも見られます。 -
ホルモンの病気
成長ホルモン分泌不全性低身長とは、成長に必要なホルモンの分泌が十分でないために身長の伸びが遅れてしまう状態をいいます。
成長ホルモンは骨や筋肉の発達に欠かせない重要な役割を担っています。
診断には、成長ホルモン分泌刺激試験と呼ばれる精密検査を行い、治療では不足しているホルモンを補う療法が行われます。 -
SGA性低身長
SGA(Small for Gestational Age)性低身長とは、出生時の身長や体重が同じ週数で生まれた赤ちゃんの平均より明らかに小さく、その後3歳を過ぎても身長の伸びが十分でない状態をいいます。このタイプの低身長も、成長ホルモン治療の対象となる場合があります。
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ターナー症候群
ターナー症候群は、女性にのみ発症する染色体異常の一つで、通常2本あるX染色体のうち1本が欠損、または一部が欠けている状態です。多くの場合、身長が低くなる傾向があり、幼少期には中耳炎を繰り返すことがあります。
さらに、女性ホルモンの分泌が不足するため、思春期に二次性徴が見られず無月経となることもあります。
低身長に対しては成長ホルモン療法の対象となり、その他の症状に応じて詳細な検査や女性ホルモン補充療法が必要となるため、正確な診断がとても重要です。 -
その他
甲状腺ホルモンの低下や慢性腎不全、骨の発育異常など、全身性の病気が低身長の原因となることもあります。
そのため、問診や検査を通じて、これらの疾患が背景にないかを丁寧に確認していきます。
診療の流れ
初診の流れ
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Step01
問診
出生時の状態(身長・体重や妊娠週数など)をはじめ、食生活や日々の習慣、これまでにかかった病気や服用してきたお薬についても詳しくお伺いします。
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Step02
身体計測
今の身長や体重が、標準的な値とどの程度差があるかを確認します。
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Step03
成長曲線の作成
母子手帳や健康手帳の記録から、身長・体重などの成長曲線を作成します。
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Step04
血液検査
まず心臓・腎臓・肝臓・腸など主要な臓器に異常がないか確認します。これらに問題があると、成長に影響することがあります。次に、成長ホルモンや甲状腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモンの分泌状況を調べます。プラダーウィリー症候群やターナー症候群が疑われる場合は、染色体検査も行います。
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Step05
尿検査
尿の中のタンパク質や糖、潜血、白血球、赤血球の有無を確認します。慢性腎不全は身長の伸びに影響することがあります。
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Step06
レントゲン検査
手首のレントゲンで骨端線の状態を確認し、骨の発育度合い(骨年齢)を調べます。骨年齢が若いほど治療効果が高く、男性は約17歳、女性は約15歳で成長が止まります。
2回目の診療
初診の診断結果を総合的に見て判断します。
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低身長以外の異常がない場合
体質性低身長や家族性低身長、特発性低身長などが考えられます。治療はせずに年1回の診察で経過を見届けます。
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何らかの異常がある場合
「成長率が低い」「骨年齢が実際の年齢に比べかなり若い」「IGF-Iが低い」などが見られる場合、さらに精密検査を行っていきます。
精密検査
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成長ホルモン分泌刺激試験
成長ホルモンを分泌する脳下垂体を内服薬などで刺激し、その後、一定間隔で採血して血中の成長ホルモン濃度を測定します。
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頭部MRI
脳腫瘍や先天的な脳下垂体の異常が疑われる場合に検査を行います。もし腫瘍が見つかれば、成長ホルモン治療の前に手術が必要です。
治療方法
成長ホルモン治療
検査の結果、成長ホルモンの分泌が不足していると判断された場合は、不足分を補う治療を行うことで身長の伸びが期待できます。
成長ホルモンは注射製剤であり、ご自宅でご自身またはご家族により投与していただきます。
最初は不安を感じる方も多いですが、ほとんどの方が1~2週間ほどで慣れていきます。治療の開始前には、注射の方法や注意点などを丁寧にご説明いたします。
その他の治療方法
問診や検査の結果、体に特別な異常がなく、成長ホルモンにも問題が見られないお子様は実際のところ多くいらっしゃいます。成長ホルモンももちろん大切ですが、日々の生活習慣である「食事・睡眠・運動」は身長の成長に大きく関わります。食事のバランスが悪い、食事量が少ない、夜更かしが続く、運動不足といった生活習慣は、成長に悪影響を及ぼすことがあるため、改善が必要です。
とはいえ、「どんな食事を意識すればいいのかわからない」「工夫してもなかなか改善しない」といったお悩みもあると思います。
そのような場合には、生活の中でできる工夫を一緒に考えながら、健やかな成長をサポートしていきます。
よくある質問
- 成長ホルモンの投与は大人になっても効果がありますか?
- 骨端線が閉じてしまう成人では、骨の成長が止まるため、治療による効果は期待できません。
- 成長ホルモン注射は痛いですか?
- 極めて細く短い注射針を使用するため、痛みはほとんど感じません。
- どのくらいの頻度で注射しますか?
- 身長の伸びをより効果的に促すためには、毎日の注射が望ましいとされています。一般的には、週6回または毎日継続して注射を行います。
