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健康診断で甲状腺腫大と言われたら?考えられる病気と検査を解説
こんにちは、緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック院長の今田 侑(いまだ たすく)です。
健康診断で甲状腺腫大と指摘されて不安に感じている方も多いのではないでしょうか。実際には病気が見つからないことも多い所見ですが、健康診断をきっかけに甲状腺の病気が初めてわかる方がいらっしゃるのも事実です。そのため、指摘された場合には一度きちんと調べておくことが大切です。
今回は甲状腺腫大がどのような状態なのか、考えられる原因や病気、そして当院で行なっている検査について、できるだけわかりやすくご説明します。

甲状腺腫大とは
甲状腺は首の前側、のどぼとけの少し下にある臓器です。蝶が羽を広げたような形をしており、体の代謝を調節するホルモンを分泌しています。
甲状腺ホルモンは主に新陳代謝をコントロールしており、体温を維持したり、心拍数を調整したり、子供の成長や発達に重要な役割を果たすなど生命活動の基本となる働きを担っています。
通常、甲状腺の重さはわずか15〜20g程度で、外から見たり触ったりしてもほとんどわかりません。ところが何らかの理由で甲状腺が大きくなると、首が少しふくらんで見えたり、触れてわかるようになったりします。この状態を甲状腺腫大と呼びます。
なお、痩せ型の方や首が細い方では、異常がなくても甲状腺が目立ちやすく、健康診断で指摘されることも少なくはありません。ただし、中には治療が必要な病気が隠れていることもあるため、一度はきちんと調べておくことも大切です。
考えられる主な原因や病気
甲状腺が大きくなる原因として、次のようなものが考えられます。
バセドウ病
甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気です。動悸、汗をかきやすい、体重減少、手の震え、疲れやすさなどの症状が出現することがありますが、初期の段階では症状がはっきりしないこともあります。
橋本病
甲状腺に慢性的な炎症が起こる病気です。進行すると甲状腺の働きが不足して、疲れやすさ、むくみ、寒がり、体重増加などの症状が出ることがあります。ただしこちらの病気も、初期では自覚症状がないこともあります。
甲状腺腫瘍
甲状腺のなかにしこりができる状態です。多くは良性ですが、まれに甲状腺がんが見つかることもあります。しこりが小さいうちは症状がなく、甲状腺エコー検査で偶然見つかることもすくなくありません。
単純性甲状腺腫
ホルモンの異常や腫瘍がなく、甲状腺全体がやや大きくなっている状態です。体質やヨウ素摂取量などが影響していると考えられています。
それぞれの病気の詳しい症状や治療法については、個別のページで詳しく紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
症状がなくても検査は大切です
甲状腺の病気は初期には自覚症状がほとんどないことも珍しくありません。
「最近ちょっと疲れやすい」「体重が増えた/減った気がする」といった変化も、年齢や生活習慣のせいと思われがちです。その結果、甲状腺の異常に気づくのが遅くれてしまうことがあります。
健康診断で指摘された段階で検査を受けておくことで、治療が必要なのか、経過観察でよいのかを早めに判断することができます。
症状がないからといって放置せず、一度はきちんと検査を受けることをおすすめします。
当院で行える検査
緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニックでは、おもに甲状腺エコー検査と血液検査を組み合わせて甲状腺腫大を評価します。
甲状腺エコー検査では、超音波を使って甲状腺の大きさ、形、内部の状態を詳しく確認します。しこりの有無や血流の状態なども評価できます。血液検査では一般的な検査項目の他に、FT3やFT4などの甲状腺ホルモン、TSHなどを測定して甲状腺の機能を確認します。必要に応じて自己抗体なども追加して、バセドウ病や橋本病などの可能性を詳しく調べることもあります。
エコー検査の結果は当日にご説明できますが、血液検査の結果は後日となるため、改めて診察の時間を設けて結果をご説明します。必要に応じて細胞診などの追加検査、あるいは専門医療機関へのご紹介も行います。
まとめ
健康診断で甲状腺腫大を指摘されても、緊急性が高い状態であることは多くありません。ただし検査を受けておくことで甲状腺の状態を正確に把握できますし、治療が必要な場合には早期から対応することができます。
緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニックでは、甲状腺エコー検査と血液検査を組み合わせて患者さん一人ひとりの状態に応じた評価を行っています。
健康診断の結果が気になる方、甲状腺機能異常の症状に当てはまる方など甲状腺に関するお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
