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生活習慣を見直す基本|食事・運動療法と無理なく続けるポイント
こんにちは、緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック院長の今田 侑(いまだ たすく)です。
健康診断などで血糖値や血圧、コレステロール、体重の増加を指摘されると、「食事に気を付けて、運動してください」と言われることがあるかと思います。
しかし、実際には
「何をどれくらい食べたらいいのかわからない」
「運動を始めても、なかなか続かない」
「仕事が忙しくて、運動する時間がとれない」
という方も多いのではないでしょうか。
食事療法・運動療法というと、厳しい食事制限や毎日の激しい運動を想像されるかもしれません。しかし、大切なのは最初から完璧を目指すことではなく、まずは生活の中にある改善しやすいポイントを見つけ、無理なく続けることが基本です。
今回は、生活習慣を見直すうえで、まず意識していただきたいポイントをご紹介します。

まずは食べ過ぎをやめる
食事療法の第一歩は、特別なものを食べることではなく、食べ過ぎないことです。
健康によい食品であっても、食べる量が多ければ摂取エネルギーは増えてしまいます。反対に、食事量を極端に減らすと、必要な栄養が不足したり、空腹の反動で食べ過ぎたりすることもあります。
まずは、次のような習慣がないか振り返ってみましょう。
- 満腹になるまで食べている
- ご飯や麺類を大盛りにしている
- おかわりをすることが多い
- 早食いになっている
- 夜遅くにしっかり食べている
「何を食べるか」も大切ですが、それ以上に「どれくらい食べるか」が重要な場合もあります。
大盛りを普通盛りにする、おかわりをやめる、ゆっくり食べるなど、まずは今の食事から少し量を減らすことを意識してみましょう。
また、ご飯やパンなどの主食だけを極端に減らすのではなく、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜と、野菜・きのこ・海藻などの副菜を組み合わせることも大切です。
間食は「食べない」ではなく、デザートにする
間食も、体重や血糖値を悪化させる大きな要因の一つです。
食事の量には気をつけていても、仕事の合間にお菓子をつまんだり、甘い飲み物を飲んだりしていると、気づかないうちに摂取エネルギーが増えてしまいます。
ただし、お菓子や甘いものを完全に禁止すると、かえってストレスになり、長続きしないこともあります。大切なのは「絶対に食べない」と決めることではなく、食べる量やタイミングを工夫することです。
甘いものを食べるのであれば、食事と食事の間に間食として食べるのではなく、食後のデザートとしてまとめて食べる方法がおすすめです。
食後であれば、ある程度お腹が満たされているため、食べる量を抑えやすくなります。また、だらだらと何度も食べることを防ぎやすくなります。
もちろん、食後であればいくら食べてもよいわけではありません。
- 大袋のまま食べず、小皿に取り分ける
- デザートは1日1回までにする
- 甘い飲み物とお菓子を一緒にとらない
- 果物も食べ過ぎない
といった工夫も大切です。
間食をゼロにすることより、だらだら食べる回数を減らし、量を把握して食べることを目指しましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動を習慣にする
ウォーキング、軽いジョギング、自転車、水泳など、軽労作の運動をある程度の時間続けて行うことを有酸素運動といいます。
有酸素運動は、血糖値や血圧、中性脂肪、体重、体力などの改善に役立ちます。
ただし、これまで運動をしていなかった方が、いきなり長時間歩いたり、毎日運動したりする必要はありません。
まずは、
- 1日10分だけ歩く
- 通勤や買い物の際に少し遠回りする
- エレベーターではなく階段を使う
- 昼休みに短時間散歩する
- 夕食後に近所を歩く
など、できることから始めてみましょう。
10分のウォーキングでも、やらないよりは十分意味があります。慣れてきたら、歩く時間や回数を少しずつ増やしていきます。
運動するためのまとまった時間をつくることが難しい場合は、日常生活のなかで体を動かす機会を増やすことも有効です。
また、長時間座って過ごす方は、ときどき立ち上がる、少し歩くなど、座りっぱなしの時間を減らすことも意識しましょう。
筋肉トレーニングを取り入れる
ウォーキングなどの有酸素運動とあわせて、筋力トレーニングを取り入れることも大切です。
筋肉は、食事からとったブドウ糖を取り込み、エネルギーとして利用する重要な組織です。筋肉を動かし、筋力を維持することは、血糖値の改善や体力の維持にもつながります。
筋力トレーニングといっても、スポーツジムで重い器具を使う必要はありません。
自宅で行う、
- 机や椅子につかまってスクワットをする
- 立った状態でかかとを上げ下げする
- 壁に手をついて腕立て伏せをする
といった運動でも構いません。
最初は5~10回程度から始め、慣れてきたら少しずつ回数を増やしましょう。筋力トレーニングは毎日行わなくてもよく、週に2~3回程度から始めると続けやすいです。
膝や腰に痛みがある方、心臓や肺の病気がある方、糖尿病の合併症がある方は、運動内容を医師と相談してください。
飲酒量を見直す
お酒も、生活習慣病と深く関係しています。
アルコール自体にエネルギーがあるだけでなく、お酒を飲むと食欲が増し、揚げ物や締めの麺類、ご飯などを食べ過ぎやすくなります。
飲酒量が多い方では、お酒を減らすことで、体重、血圧、中性脂肪、血糖値、肝機能などが改善することがあります。
まずは、自分が普段どれくらい飲んでいるかを振り返ってみましょう。
- 毎日飲むことが習慣になっている
- 以前より1回に飲む量が増えている
- 自宅では飲んだ量が分からなくなる
- 休肝日を決めても守れない
- お酒と一緒に食べる量が増える
- 寝るために飲酒している
いきなり禁酒することが難しい場合は、まず飲まない日をつくる、最初に飲む量を決める、小さいグラスを使う、ノンアルコール飲料を取り入れるなどの方法があります。
飲酒量は、自分が思っているより増えていることもあります。ビールや缶チューハイなどは、飲んだ本数や容量を一度記録してみるのもよいでしょう。
肝臓病、膵臓病、高血圧、糖尿病などがある方や、薬を服用している方は、病状によって飲酒を控えたほうがよい場合があります。
最後に
食べる量を減らし、間食を見直し、ウォーキングと筋力トレーニングを始め、お酒も減らす。すべてを一度に変えようとすると、負担が大きくなり、続かなくなることがあります。
まずは、
「ご飯を大盛りから普通盛りにする」
「お菓子は間食ではなく、昼食後に少量食べる」
「週に3回、10分だけ歩く」
「歯磨きの前にスクワットを5回する」
「週に1日はお酒を飲まない」
など、具体的な目標を一つ決めてみましょう。
できなかった日があっても、それで治療が失敗したわけではありません。翌日からまた再開すれば大丈夫です。
食事・運動療法で大切なのは、短期間だけ厳しく頑張ることではなく、自分の生活に合った方法を無理なく続けることです。
体重や血糖値、血圧、持病などによって、適した食事内容や運動方法は異なります。
緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニックでは、医師や管理栄養士が、患者さんの生活スタイルや検査結果に合わせて、続けやすい方法を一緒に考えています。
何から始めたらよいか分からない方も、お気軽にご相談ください。
