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高血圧と頭痛は関係ある?危険な痛みの見分け方と受診の目安

高血圧そのものが原因で頭痛が起こるのは、血圧が著しく上がった重症の状態のときが多く、軽度〜中等度の高血圧では頭痛は起こりにくいとされています。ただし「経験したことのない突然の激しい頭痛」や「頭痛に加えて手足のしびれ・ろれつが回らない」といった症状は、くも膜下出血や高血圧緊急症などの危険なサインである可能性があります。

この記事では、次の3点を整理してお伝えします。

  1. 高血圧と頭痛の本当の関係(血圧値の目安付き)
  2. すぐ救急要請または受診をすべき「危険な頭痛」の見分け方
  3. 何科を受診すればよいか、家庭でできる応急対応と注意点

血圧が気になる方が、不必要に不安を抱え込むことも、逆に危険なサインを見逃すこともないよう、判断の基準を具体的にお示しします。なお、本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、実際の診断・治療は必ず医療機関で医師の診察を受けてください。

高血圧で頭痛が起こるのは本当?関連性と血圧値の目安

結論から言うと、軽度〜中等度の高血圧では通常、頭痛はほとんど起こりません。高血圧は「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれるように自覚症状に乏しく、頭痛のようなはっきりした症状が出るのは、血圧が著しく上がったときが中心です。つまり「頭が痛くないから血圧は大丈夫」とも、「血圧が高いから頭が痛くなるはず」とも言い切れません。まずは血圧値の目安と、頭痛との関係を正しく理解しておきましょう。

軽度〜中等度の高血圧では、通常は頭痛が起こりにくい

日本高血圧学会の『高血圧治療ガイドライン2025(JSH2025)』では、診察室で測った血圧が140/90 mmHg以上、家庭で測った血圧が135/85 mmHg以上を高血圧としています。この基準を超えていても、多くの場合は自覚症状がありません。

高血圧が「サイレントキラー」と呼ばれるのは、痛みなどの症状がないまま血管への負担が静かに続き、気づかないうちに動脈硬化や心臓・腎臓への影響が進むことがあるためです。健診で高血圧を指摘されても頭痛や体調不良を感じない方が多いのは、こうした理由によります。

以下に、JSH2025による診察室血圧の分類を示します。ご自身の測定値がどこに当てはまるかの目安としてご覧ください。

血圧の分類を示します。ご自身の測定値がどこに当てはまるかの目安としてご覧ください。

成人における血圧値の分類(診察室血圧)

分類名血圧値
正常血圧収縮期120未満 かつ 拡張期80未満
正常高値血圧120〜129 かつ 80未満
高値血圧130〜139 または 80〜89
Ⅰ度高血圧140〜159 または 90〜99
Ⅱ度高血圧160〜179 または 100〜109
Ⅲ度高血圧180以上 または 110以上
(孤立性)収縮期高血圧収縮期140以上 かつ 拡張期90未満

※単位はすべてmmHg

※家庭血圧では高血圧の基準は135/85mmHg以上

頭痛が出やすいのは「著しく血圧が上がったとき」(目安:180/120 mmHg以上)

頭痛や吐き気、視界の異常といった症状が現れやすいのは、血圧が著しく上がったときです。一つの目安として、血圧が180/120 mmHg以上に急上昇したような場合には、こうした症状を伴うことがあります。

健診で高血圧を指摘されても自覚症状がない方が多いため、「頭痛がなければ大丈夫」と考えてしまいがちです。しかし、自覚症状の有無と血圧の高さは必ずしも一致しません。症状がないからと放置しているうちに血圧が高いまま経過していることもあります。

そのため、重症度は「頭が痛いかどうか」ではなく、家庭で測った血圧の値で判断することが大切です。日頃から家庭血圧を測り、記録しておくことが、ご自身の状態を正しく把握する第一歩になります。

頭痛で血圧が上がることもある(因果は双方向)

意外に思われるかもしれませんが、「頭痛だから血圧が上がる」というケースもあります。強い痛みや緊張、ストレスを感じると、体は一時的に血圧を上げることがあるためです。

つまり、高血圧と頭痛の関係は一方通行ではありません。血圧が高いから頭が痛くなることもあれば、頭痛や痛み・緊張によって一時的に血圧が上がることもあり、原因と結果は双方向に起こりえます。

頭痛があるときに測った血圧がいつもより高くても、それだけで「高血圧が原因の頭痛」とは限りません。痛みが落ち着いた安静時に改めて測り直すと、値が変わることもあります。血圧値は、痛みや緊張の影響も受けるものだと知っておくと、数値に一喜一憂しすぎずにすみます。

これは危険!今すぐ受診すべき「高血圧+頭痛」の赤旗サイン

頭痛の中には、血圧値にかかわらず、ためらわずに救急要請(119番)をすべき「危険なサイン(赤旗症状)」があります。判断に迷って受診が遅れると、生命や後遺症に関わることがあるため、当てはまる症状を具体的に知っておくことが安全につながります。以下のような症状が見られる場合は、様子を見るのではなく、緊急対応を検討してください。

これは危険!今すぐ受診すべき「高血圧+頭痛」の赤旗サイン

「経験したことのない突然の激しい頭痛」はくも膜下出血の可能性

これまで経験したことのないような、突然始まる激しい頭痛は、くも膜下出血(脳の表面の血管が破れて出血する病態)の可能性があります。「バットで殴られたような」と表現されるような、急激で強い痛みが特徴です。

このタイプの頭痛が生じた場合は、血圧値にかかわらず、直ちに119番へ救急要請することが原則です。

ここで注意したいのは、「まず血圧を測ってから119番しよう」と行動してしまうことです。突然の激しい頭痛では、血圧測定に時間をかけることよりも、一刻も早く救急要請をして専門的な医療につなげることが最優先されます。くも膜下出血は発症からの時間が経過を左右するため、測定より先に助けを呼ぶという判断が極めて重要です。

頭痛+「片側のしびれ・ろれつ不良・顔のゆがみ・視野異常」は脳卒中サイン

頭痛に加えて、体の片側のしびれや動かしにくさ、ろれつが回らない、顔の片側がゆがむ、視野が欠けるといった症状があるときは、脳卒中(脳梗塞や脳出血)のサインである可能性があります。

脳卒中の初期症状を見分ける指標として、「FAST(ファスト)」が広く知られています。これは、Face(顔のゆがみ)、Arm(腕の力が入らない)、Speech(言葉が出にくい・ろれつが回らない)、Time(発症時刻を確認してすぐ行動)の頭文字をとったものです。

これらのうち1つでも当てはまる場合は、血圧値にかかわらず、ただちに119番へ連絡してください。脳卒中も治療開始までの時間が後遺症に大きく影響するため、「少し様子を見よう」と判断を先延ばしにしないことが大切です。

血圧180/120 mmHg以上+頭痛・吐き気・視覚異常は高血圧緊急症の疑い

血圧が180/120 mmHg以上に著しく上がり、頭痛・吐き気・視界の異常などを伴う場合は、高血圧緊急症が疑われます。これは急激な血圧上昇に伴い、脳や心臓、腎臓などの標的臓器に障害が生じている(または進行しつつある)状態で、直ちに治療を要する緊急事態です。

そのなかでも、急な血圧上昇で脳浮腫(脳のむくみ)が生じる状態を高血圧性脳症と呼び、頭痛・吐き気・意識障害などが現れることがあります。

このような場合は、様子を見るのではなく、救急外来または循環器内科を速やかに受診してください。強い症状を伴うときや意識がはっきりしないときは、迷わず119番を利用します。「血圧が高いだけで症状がない場合」と、「著しい高血圧に頭痛などの臓器症状を伴う場合」とでは、緊急度が大きく異なる点に注意が必要です。

危険ではないが受診した方がよい頭痛のパターン

赤旗症状ほどの緊急性はないものの、放置せず一度受診しておきたい頭痛もあります。「緊急ではない=放置してよい」ではありません。受診を見送ることで高血圧の管理が遅れたり、別の疾患による頭痛を見逃したりすることがあります。ここでは受診を検討すべき代表的なパターンを整理します。

後頭部の重い痛み・朝起きたときの頭痛

後頭部が重く感じる痛みや、朝起きたときに感じる頭痛は、血圧との関連が考えられるパターンの一つです。背景には、夜間から明け方にかけて血圧が高くなる「早朝高血圧」が隠れていることがあります。

こうした頭痛は、起床後しばらく活動しているうちに軽くなっていくことも少なくありません。ただし、痛みが和らぐからといって放置してよいわけではなく、血圧の状態を正確に確認しておくことが望まれます。

朝の家庭血圧の記録は、受診時の診断に非常に役立ちます。測定のタイミングは、起床後1時間以内・排尿後・朝の服薬前に、椅子に座って1〜2分ほど安静にしてから測るのが目安です。数日分を記録して受診時に持参すると、医師が状態を把握する大きな助けになります。

降圧薬を飲み始めてから出た頭痛

血圧を下げる薬(降圧薬)を飲み始めてから頭痛が出るようになった場合、薬の作用による一時的な症状である可能性があります。たとえば、血管を広げて血圧を下げるタイプの薬(カルシウム拮抗薬)では、頭痛や顔のほてりが副作用として知られています。

こうした頭痛の多くは、服薬開始から数日〜数週間のうちに体が慣れて落ち着いていきます。

ここで最も避けたいのは、自己判断で薬をやめてしまうことです。降圧薬を急に中止すると血圧が跳ね上がり、かえって危険な状態を招くことがあります。頭痛がつらいときや不安なときは、勝手に服薬を中断せず、処方した医師に相談してください。薬の種類や用量の調整は、医師が全身の状態を考慮して判断します。

片頭痛・緊張型頭痛との見分け方

繰り返す頭痛の多くは、高血圧とは別の原因による「片頭痛」や「緊張型頭痛」であるケースも少なくありません。これらは高血圧による頭痛とは性質が異なり、対処法も変わってきます。

片頭痛は、ズキンズキンと脈打つような痛みが頭の片側などに起こり、光や音に過敏になったり、吐き気を伴ったりするのが特徴です。一方、緊張型頭痛は、頭全体が締めつけられるような重い痛みが続く特徴があります。

頭痛のタイプ痛みの性質主な部位持続時間随伴症状
片頭痛ズキンズキンと脈打つ頭の片側が多い数時間〜3日程度光や音に過敏・吐き気
緊張型頭痛締めつけられる重い痛み頭全体・後頭部数十分〜数日肩や首のこりを伴うことがある
著しい高血圧に伴う頭痛後頭部の重い痛みとして感じることがある後頭部が多い血圧上昇時吐き気・視覚異常を伴うことがある

※自己判断は避け、繰り返す頭痛は医療機関で相談を。

痛みのタイプをご自身だけで正確に見分けるのは難しく、複数の頭痛が混在していることもあります。繰り返す頭痛が続く場合は、市販薬で様子を見続けるのではなく、一度医療機関で相談することをおすすめします。

自宅でできる応急対応と正しい血圧の測り方

頭痛と血圧上昇を感じたとき、自宅でまず取るべき行動と、避けたい行動があります。ポイントは、あわてて誤った対処をしないことと、危険なサインがないかを冷静に確認することです。ただし、前述の赤旗症状(突然の激しい頭痛、しびれ・ろれつ不良など)がある場合は、ここでの応急対応よりも救急要請が最優先です。

頭痛と血圧上昇を感じたときにまずやる3つのこと

頭痛とともに血圧が気になるときは、次の順序で落ち着いて対応しましょう。

  • まず安静にする: 椅子に座るか横になり、体を休めます。動き回らず、深呼吸をして落ち着くことが大切です。
  • 家庭血圧を正しく測る: 後述する方法で、座って安静にしてから血圧を測定し、値を記録します。
  • 危険なサインの有無を確認する: 突然の激しい頭痛や、しびれ・ろれつ不良・視野異常などがないかを確認し、受診の要否を判断します。

これらのうち、赤旗症状が1つでもあれば、血圧測定を待つ必要はありません。ただちに119番へ連絡してください。危険なサインがなく、安静にして落ち着いてきた場合は、その後の血圧の推移を見ながら受診を検討します。

正しい家庭血圧の測り方

家庭血圧は、測り方によって値が変わりやすいため、条件をそろえて測ることが大切です。JSH2025では、次のような条件での測定が推奨されています。

  • 朝: 起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬前に測る
  • 夜: 就寝前に測る
  • 共通: 椅子に座り、1〜2分ほど安静にしてから、同じ側の腕で測る

測定は、1回の機会につき2回測って平均をとると、値のばらつきを抑えられます。カフ(腕帯)は心臓の高さに合わせ、会話をせず、測る前の喫煙・カフェイン・入浴は避けましょう。

毎日同じ条件で測り、記録しておくことが、診断や治療方針の決定に役立ちます。1回だけの高い値に驚くのではなく、複数日の傾向でみることが、正しい判断につながります。

やっはてはいけない自己対処

血圧が高いと感じたときに、良かれと思ってやってしまいがちな対処の中には、かえって危険なものがあります。

  • 降圧薬を自己判断で追加して飲む: 血圧が急激に下がりすぎると、めまいや意識消失などの危険があります。用法・用量は必ず医師の指示に従ってください。
  • 市販の鎮痛薬を連用する: 一般的な解熱鎮痛薬(NSAIDsなど)は降圧薬の効果を減弱させたり、血圧上昇を招いたりすることがあります。背景にある疾患の見落としにもつながるため、自己判断での連用は避けてください。
  • 「すぐ血圧を下げる方法」を試して急激に下げようとする: 急激な血圧低下も脳血流の減少を招き、体に負担となる場合があります。

まずは危険な自己対処を避け、迷ったら医療機関に相談することを基本にしてください。

降圧薬を飲んでも下がらない・若い人の高血圧で考えたいこと

高血圧の多くは、生活習慣や体質などが関わる「本態性高血圧」ですが、なかには、はっきりした原因があって血圧が上がる「二次性高血圧」が隠れていることがあります。とくに、降圧薬を飲んでも下がりにくい場合や、若くして高血圧を指摘された場合には、この可能性を考慮する必要があります。

「二次性高血圧」とは

二次性高血圧とは、生活習慣や体質だけでなく、ホルモンの異常や腎臓の病気など、血圧を上げる明確な原因が存在する高血圧のことです。原因となっている病気を特定して治療することで、血圧が改善したり、薬を減量・休薬できたりすることがあります。

たとえば、副腎というホルモンをつくる臓器の異常で血圧が上がる「原発性アルドステロン症」などが知られています。こうした背景がある場合、通常の高血圧と同じように生活習慣の改善や一般的な降圧薬だけで対応していると、十分な降圧が得られないことがあります。

こんな場合は内分泌の検査を検討する価値がある

次のような特徴がある場合には、原因を詳しく調べる価値があります。

  • 降圧薬を飲んでも血圧が下がりにくい(複数の薬を使っても目標に届かない)
  • 若くして(比較的若い年代で)高血圧を指摘された
  • 血圧が急激に高くなった
  • 健診などで血液中のカリウムが低いと言われたことがある

これらに当てはまるからといって、必ず二次性高血圧というわけではありません。あくまで専門的な検査を検討する基準の目安です。原発性アルドステロン症などの内分泌性高血圧は専門的な検査で診断するものであり、自己判断はできません。

項目一般的な高血圧の傾向二次性高血圧を疑う手がかり
薬の効き方生活改善と降圧薬で管理しやすい複数の薬でも下がりにくい
発症年代中高年以降が多い若い年代での発症
血圧の経過徐々に上がることが多い急に高くなった
血液検査特記なしカリウムが低いと指摘された
考え方経過をみながら管理内分泌の検査を含めた精査を検討

※診断は医療機関で行う。

気になる特徴が当てはまる場合は、通常の高血圧として様子を見続けるのではなく、内分泌の検査を含めた精査を検討してみてください。原因がはっきりすれば、より的確な治療につながります。

何科を受診すればよい?症状別の診療科ガイド

「どの科に行けばよいか分からない」という場合は、症状の緊急性に応じて受診先を選択しましょう。

  • 突然の激しい頭痛、しびれ・ろれつ不良などの神経症状がある → ただちに119番/救急外来
  • 血圧180/120 mmHg以上が続き、頭痛・吐き気・視覚異常を伴う → 救急外来/循環器内科(速やかに)
  • 繰り返す頭痛があり、血圧もやや高め → 内科・循環器内科
  • 降圧薬を飲んでも下がりにくい・若くして高血圧・血液中のカリウムが低い → 内科(内分泌や生活習慣病に対応する医療機関)で精査を相談

迷ったときは、まずかかりつけ医や最寄りの内科に相談し、必要に応じて適切な専門医療機関を紹介してもらうのも一つの方法です。緊急のサインがあるときだけは、受診科を迷う前に119番を優先してください。

高血圧と頭痛を予防するためにできること

高血圧と、それに伴う頭痛のリスクを減らすには、日頃の血圧管理と生活習慣の見直しが基本になります。継続できる習慣を積み重ねることが、長期的なリスク軽減につながります。

家庭血圧の習慣化と記録

血圧管理の土台になるのが、家庭での血圧測定の習慣化です。前述の正しい方法で、毎日同じ条件(朝と就寝前など)で測り、記録を続けましょう。

家庭血圧の記録は、診察室では把握しにくい早朝や夜間の血圧状態を確認するのに役立ちます。日々の測定値の推移は、医師が診断や治療方針を検討するうえで非常に重要な情報となります。

生活習慣の見直し(減塩・適正体重・運動・節酒・禁煙)

JSH2025では、血圧コントロールのための生活習慣の修正として次の項目が挙げられています。

  • 減塩を心がける
  • 適正な体重を保つ
  • 適度な運動を続ける
  • 節酒(お酒を飲みすぎない)
  • 禁煙(たばこを控える)

一度にすべてを達成する必要はありません。できる項目から段階的に取り入れていくことが長続きのコツです。

よくある質問(FAQ)

高血圧と頭痛について、よく寄せられる質問にお答えします。いずれも一般的な目安であり、個別の判断は医療機関でご相談ください。

Q. 高血圧の持病があっても、市販の頭痛薬(鎮痛剤)を飲んでよいですか?

一時的な使用が直ちに重大な問題になるとは限りませんが、注意が必要です。解熱鎮痛薬(NSAIDs)は血圧上昇を招いたり、降圧薬の効き目を弱めたりすることがあります。高血圧の治療中の方は、使用前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。頭痛が繰り返す場合は市販薬で対処し続けず、医療機関を受診してください。

Q. 頭痛と血圧の高さが気になるとき、入浴や運動は避けたほうがよいですか?

強い頭痛があり血圧も高く感じられるときは、無理をせず安静にしてください。入浴や運動は血圧や血流を大きく変動させるため、症状があるときは控えましょう。突然の激しい頭痛や手足のしびれなどの危険なサインがある場合は、ただちに119番連絡を優先してください。

Q. 降圧薬を飲むと頭痛は治りますか?

高血圧が直接の原因である頭痛であれば、血圧が適切にコントロールされることで軽減する可能性があります。一方で、薬の飲み始めによる副作用として頭痛が生じるケースもあります。頭痛の有無によって自己判断で薬を増減・中止することは避け、気になるときは処方医に相談してください。

Q. 頭痛+めまい・吐き気があるときはどうすればよいですか?

頭痛にめまいや吐き気が伴う場合は、高血圧緊急症や脳卒中の可能性も考慮する必要があります。激しい症状や意識の低下がある場合は救急対応(119番)を行ってください。症状が軽微であっても繰り返す場合は、早めに内科・循環器内科を受診しましょう。

まとめ|危険サインを見逃さず、正しい受診判断を

高血圧と頭痛の関係と、受診判断の要点は以下の通りです。

  • 軽度〜中等度の高血圧では、通常は頭痛は起こりにくい。頭痛が出やすいのは血圧が著しく上がったとき(目安:180/120 mmHg以上)。
  • 「突然の激しい頭痛」「片側のしびれ・ろれつ不良などの神経症状を伴う頭痛」は、血圧値にかかわらず直ちに119番。
  • 繰り返す頭痛があり血圧も高い場合は、内科・循環器内科で相談する。
  • 降圧薬が効きにくい・若年での高血圧という場合は、二次性高血圧の可能性も含めて精査を検討する。
  • 家庭血圧を正しく測定・記録しておくことが適切な診断につながる。

危険なサインを見逃さないよう意識し、判断に迷ったときは自己判断せず医療機関へ相談してください。

受診のご案内

気になる症状や血圧値が続く場合は、かかりつけ医、または最寄りの内科・循環器内科にご相談ください。当院でも、高血圧をはじめとする生活習慣病や、治療抵抗性高血圧の背景にある内分泌疾患の診療に対応しています。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

参考文献

日本高血圧学会『高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)』

日本脳卒中学会『脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2025〕』

日本頭痛学会『頭痛の診療ガイドライン2021』

日本内分泌学会『二次性高血圧症(腎血管性高血圧を含む)』

厚生労働省『令和元年 国民健康・栄養調査報告』

医薬品医療機器総合機構(PMDA)医薬品添付文書情報

監修者情報

緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック 院長 今田 侑 TASUKU IMADA

緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック 院長

今田 侑
TASUKU IMADA

専門分野

  • 糖尿病・高血圧症・脂質異常症などの生活習慣病
  • 内分泌疾患(甲状腺・副腎・下垂体・性線)
  • 肥満治療
  • 総合内科診療
  • 救急疾患

経歴

  • 甲陽学院高等学校 卒業
  • 大阪大学医学部医学科 卒業
  • 関西労災病院 初期研修
  • 関西労災病院 糖尿病内科・救急救命科
  • 大阪大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科
  • 大阪大学大学院医学系研究科 内分泌代謝内科学 博士課程修了
  • 関西労災病院 内科医長
  • いまだ内科クリニック開院

所属学会・資格等

  • 医学博士(大阪大学)
  • 日本内科学会 総合内科専門医・内科指導医
  • 日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
  • 日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医・指導医
  • 日本肥満学会