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バセドウ病とは?原因や症状・検査・治療法まで医師が詳しく解説

こんにちは、緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック院長の今田 侑(いまだ たすく)です。

健康診断で甲状腺が腫れていると言われたり、動悸や体重減少が続いたりして不安に感じていませんか?そういった症状の原因のひとつにバセドウ病があります。バセドウ病は決して珍しい病気ではなく、適切に治療すればコントロールできる疾患です。

今回はバセドウ病がどのような病気なのか、できるだけわかりやすくご説明します。

バセドウ病とは?原因や症状・検査・治療法まで医師が詳しく解説

バセドウ病とは

バセドウ病は甲状腺ホルモンが必要以上に作られてしまう自己免疫疾患です。

本来は体を守るはずの免疫が誤って自分の甲状腺を刺激してしまい、その結果、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまった状態です。原因となるのはTSH受容体抗体(TRAb)という抗体で、これが甲状腺を持続的に刺激してしまいます。

なぜこのような反応が起こるのか完全には解明されてはいませんが、遺伝的素因、ストレス、喫煙、感染症などが関与しているのではないかと考えられています。

日本では約0.2〜0.5%の方が発症するとされ、特に20〜50代の女性に多く見られます。

主な症状は?

甲状腺ホルモンは体の代謝を調整するホルモンで、過剰になると全身にさまざまな症状が出ます。

暑がりになる、汗がたくさん出る、体重が減る、疲れやすいといった全身症状に加えて、動悸や脈が早くなる、息切れなど心臓への負担も目立ちます。安静にしていても脈が早いと言って来院される方も少なくありません。

精神面ではイライラしたり、不眠や集中力低下が見られたりします。発症する年代によっては更年期症状と間違われることもあります。また、手の震えといった症状が出る方もいます。

また目の周囲に炎症が起こる、バセドウ眼症を伴うことがあり、目が突出することで乾燥や物が二重に見えるなどの症状が出ることがあります。喫煙は眼症を悪化させるため、バセドウ病を発症された方では注意が必要です。

診断方法は?

診断は血液検査が中心です。バセドウ病ではFT3やFT4といった甲状腺ホルモンが高値、甲状腺刺激ホルモンであるTSHが低値になり、甲状腺機能亢進症の状態を示します。さらにTRAbや甲状腺刺激抗体(TSAb)が陽性となることで診断が確定します。

甲状腺エコー検査では、甲状腺の腫大や血流増加が見られます。息切れの症状が強い方では心不全を併発していることもあるので、心電図やレントゲン検査を行うこともあります。

バセドウ病の治療は?

治療はまず抗甲状腺薬による内服療法から始めます。日本ではメルカゾール®(メチマゾール)やチウラジール®(プロピルチオウラシル)が用いられます。これらは甲状腺ホルモンの合成を抑える薬です。症状が強い方ではヨウ化カリウムという薬を一時的に併用することもあります。

開始後1〜3ヶ月でホルモン値は改善していきますが、治療自体は通常2〜3年継続します。約30〜40%の方は薬を中止できますが、再発する場には長期間の少量内服や、手術・放射線治療を検討します。

抗甲状腺薬にはいくつか副作用があり、発疹やかゆみのほか、まれに無顆粒球症(白血球がなくなってしまう状態)を起こします。発熱や強い喉の痛みが出た場合はすぐに受診する必要があります。開始後3ヶ月以内はとくに注意が必要で、定期的な血液検査で安全性を確認します。

妊娠を考えておられる方へ

適切にコントロールできていれば妊娠は可能です。ただし、妊娠中は使用できる薬が限られているため、妊娠前から安定した状態にしておくことが大切です。母体の抗体は胎盤を通過するため、出産後の赤ちゃんのフォローは必要になります。

妊娠を希望される場合は早めにご相談ください。

まとめ

バセドウ病は早期発見と治療によって、ほぼ通常どおりの日常生活を送ることができます。一方で、放置してしまうと不整脈や心不全、まれに甲状腺クリーゼといった重篤な状態を引き起こすこともあります。

緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニックでは、丁寧な問診と検査により正確に診断し、薬の副作用管理を含めた安全な治療を心がけています。妊娠希望の方や再発を繰り返している方にも個別に対応いたします。

「最近動悸が続いている」「体重が自然に減ってきた」「イライラしやすい」などの症状があればお気軽にご相談ください。早めの対応が健康につながります。