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メトホルミンの効果と副作用とは?合う人・合わない人を医師が解説
こんにちは、緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック院長の今田 侑です。
糖尿病の治療でよく使われる薬にメトホルミン(メトグルコ®)があります。長く使われてきた薬ですが、最近では血糖を下げるだけでなく、さまざまな体への良い影響があることもわかってきました。
一方で、「お腹がゆるくなった」「飲みにくい」と感じる方も一定数おられます。
今回はメトホルミンの特徴と、どんな方に合いやすいのか、また副作用への対策についてわかりやすくお伝えします。

メトホルミンの効果とは
メトホルミンは主に肝臓での糖の産生を抑えたり、インスリンの効きをよくしたりすることで血糖値を下げます。単独では低血糖を起こしにくいのも特徴です。
それだけでなく、心筋梗塞や脳卒中といった心血管イベントを減らす効果も示されていますし、体重が増えにくいという点も重要なポイントです。
さらに、細胞のエネルギー代謝にかかわるAMPKという経路を介して、老化やがんとの関連が研究されており、今も世界的に検証が進められています。ただし、これらはあくまで研究段階であり、現時点では糖尿病の治療薬として使用することが基本になります。
メトホルミンが合う人の特徴
メトホルミンは幅広い方に使える薬で、2型糖尿病の治療薬として世界中で広く使われています。特に効果を発揮しやすいのは、インスリンが効きにくい状態、いわゆるインスリン抵抗性がある方です。
たとえば、体重が多めの方や、脂質異常症や高血圧を合併している方では、血糖だけでなく全身の代謝に対するメリットも期待できます。
また、比較的若く、腎機能が保たれている方では長期的に使いやすい薬です。生活習慣の改善と組み合わせることで、より安定した血糖コントロールにつながります。
メトホルミンが合わない人・注意が必要なケース
一方で、すべての方に適しているわけではありません。
特に重要なのは腎機能です。腎機能が低下している場合、薬が体内にとどまりやすくなり、乳酸アシドーシスというまれですが重篤な副作用を引き起こす可能性があります。そのため、腎機能の指標であるeGFRが30未満では使用できませんし、それ未満でなくても薬の量を減らす必要があります。
また、脱水状態や発熱、食事がとれていないとき、手術前後、造影剤を使用する検査の後では一時的に休薬が必要になることがあります。体調が普段と違うときは、そのまま飲み続けていいか一度確認することが大切です。
副作用(消化器症状)とその対策
メトホルミンで一番多い副作用は、吐き気や下痢といった消化器症状です。特に飲み始めや増量したタイミングで出やすい傾向があります。
ただ、多くの場合は時間とともに症状は軽くなりますし、工夫次第でかなり改善できます。
消化器症状をできるだけ防ぐために、当院では初めから多い量を使うのではなく、少量から開始して徐々に増やしていく方法をとっています。あわせて、空腹時に飲むと症状が出やすいため、食後に服用することも大切です。
それでもしんどいと感じる場合には、1回量を減らすことで楽になることもあります。無理に続けず、一度ご相談いただければ調整が可能です。
また、長期使用でビタミンB12が低下することがあり、しびれや貧血の原因になることがあります。こちらは定期的な血液検査でチェックしていきます。
まとめ
メトホルミンは、血糖を下げるだけでなく、体全体の代謝に良い影響を与える可能性がある薬です。一方で副作用や体質による合う・合わないもあるため、とりあえず続けるではなく、状況に応じて調整していくことが大切です。
緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニックでは、副作用の出現予防に少量から導入、症状に応じた減量、体調に応じた休薬の判断、ビタミンB12の定期的なチェックなど、一人ひとりに合わせた使い方を行っています。
おなかの調子が気になる、このまま続けていいのか不安などといったことがあれば、どんなことでも構いませんのでご相談ください。無理なく続けられる治療を一緒に考えていきましょう。
