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血圧が高いと言われたら?高血圧の診断基準と受診の目安

こんにちは、緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック院長の今田 侑(いまだ たすく)です。

「健康診断で血圧が高いと言われた。」
「家で測ったら140mmHgくらいあった。」
「病院に行くほどではない気もするけど、様子を見ても大丈夫?」

このような相談は、外来でもよく受けます。

日本では高血圧の方は非常に多く、成人のおよし3人に1人は高血圧と言われています。しかし、自覚症状がほとんどないことから、「少し高いだけだから」「体調は悪くないから」と受診せず、そのまま過ごしてしまう方も少なくありません。

実は、一度血圧が高かっただけでは高血圧とは診断されません。

血圧はその日の体調や緊張、睡眠不足、運動、飲酒などさまざまな要因で変動します。そのため、高血圧かどうかを判断するには、ご自宅で普段通りの生活を送っているときの血圧(家庭血圧)がとても重要になります。

今回は、高血圧の診断方法や受診の目安について分かりやすくご紹介します。

一度血圧が高かっただけでは高血圧ではありません

血圧は常に一定ではありません。

緊張したときや運動した後だけでなく、睡眠不足やストレス、飲酒、寒さなどでも一時的に高くなることがあります。人によっては、同じ日でも20〜30mmHg程度変動することも珍しくありません。

また、季節によっても変動し、一般的には寒い冬は高く、暖かい夏は低くなる傾向があります。

そのため、健康診断や病院で一度高かっただけで、高血圧と診断されることはありません。

まずは普段の生活の中で血圧を測定し、本当に高い状態が続いているのかを確認することが大切です。

家庭血圧が大切な理由

病院では緊張して血圧が高くなる白衣高血圧がある一方で、病院では正常でも、自宅では高い仮面高血圧という状態もあります。

そのため、日本高血圧学会でも、高血圧の診断には家庭血圧を重視することが推奨されています。

家庭血圧は、高血圧かどうかを判断するだけではありません。将来の脳卒中や心筋梗塞などのリスクを予測するうえでも、診察室で測る血圧より重要とされることがあります。

また、高血圧と診断された後も、「生活習慣の改善で血圧が下がっているか」「お薬が十分効いているか」を確認するために、家庭血圧は欠かせません。

一度測るだけではなく、継続して記録することで、ご自身の本当の血圧が見えてきます。

どれくらいの血圧なら受診した方がいいか?

家庭で測った血圧が135/85mmHg以上の日が続く場合は、高血圧の可能性があります。

一回だけ高かったからといって慌てる必要はありませんが、朝と夜に数日から1〜2週間程度測定しても135/85mmHg以上が続く場合は、一度医療機関で相談することをおすすめします。

また、そのほかに

  • 180/120mmHg以上の非常に高い血圧が出た
  • 激しい頭痛、胸の痛み、息苦しさ
  • 手足の動かしにくさや、ろれつが回らないなどの症状

がある場合は、早めの受診が必要です。

高血圧だからといって、すぐに薬が必要とは限りません

「病院へ行くと、すぐに薬を飲まないといけないのでは」と心配される方もいらっしゃいます。

しかし、高血圧と診断されたすべての方が、すぐに薬による治療を始めるわけではありません。

普段の血圧や年齢、糖尿病や腎臓病などの合併症の有無を総合的に判断し、まずは減塩や運動、体重管理などの生活習慣の改善から始めることも少なくありません。

一方で、血圧がかなり高い場合や、脳や心臓、腎臓への負担が大きいと考えられる場合には、早めに薬による治療を始めた方がよいこともあります。

大切なのは、「薬が必要かどうか」を自己判断するのではなく、ご自身の血圧を正しく把握し、医師と相談しながら最適な治療方針を決めることです。

家庭血圧はどうやって測るのがいいのか?

家庭血圧は、できるだけ毎日同じ条件で測ることが大切です。

おすすめのタイミングは

  • 朝:起床後1時間以内、排尿後、朝食前・服薬前
  • 夜:就寝前

です。

また、家庭では上腕式血圧計を使用することが推奨されます。

詳しい測定方法については、別記事の「夏は血圧が下がりやすい?降圧薬の効きすぎと家庭血圧測定の大切さ」で詳しく解説していますので、そちらも併せてご覧ください。

高血圧を放置するとどうなるのか?

高血圧は自覚症状がほとんどないまま進行する病気です。

そのため、「特に体調は悪くないから大丈夫」と思っていても、血管には少しずつ負担がかかり続けています。

高い血圧が続くことで血管は傷つき、動脈硬化が進行すると

  • 脳卒中(脳梗塞・脳出血)
  • 心筋梗塞
  • 心不全
  • 慢性腎臓病

などの重大な病気につながる可能性があります。

これらの病は、命にかかわるだけでなく、麻痺などの後遺症によって、それまで当たり前だった生活が大きく変わってしまうこともあります。

高血圧は、こうした病気の最も重要な危険因子の一つです。しかし、早い段階で見つけて生活習慣を見直し、必要に応じて治療を開始することで、多くの合併症を予防できることが分かっています。

症状がまだない今だからこそ、一度ご自身の血圧と向き合ってみることが大切です。

最後に

健康診断やご自宅で血圧が高かったとしても、一度だけで高血圧と診断されるわけではありません。

まずは家庭で正しく血圧を測定し、ご自身の普段の血圧を知ることが大切です。

家庭血圧が135/85mmHg以上の日が続く場合には、一度医療機関へご相談ください。

高血圧は、早く見つけて適切な対策を始めることで、将来の脳卒中や心筋梗塞などのリスクを大きく減らすことができる病気です。

緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニックでは、高血圧の診断から生活習慣病の改善、必要に応じた薬物療法まで、一人ひとりに合わせた診療を行っています。

「健康診断で血圧が高いと言われた」「病院に行くべきか迷っている」という方も、お気軽にご相談ください。