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糖尿病の原因とは|1型・2型の違いと発症の仕組みを専門医が解説
糖尿病の原因は一つではありません。共通しているのは、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの働きが十分でなくなり、血液中のブドウ糖(血糖)が高い状態が続くことです。原因は型によって大きく異なり、1型は自己免疫などによって起こり、2型は遺伝的な体質と生活習慣が組み合わさって起こります。つまり「生活習慣だけが原因」とは限りません。
この記事では、次の3点を一次情報(学会・公的機関の解説)にもとづいて整理してお伝えします。
- 糖尿病が起こる基本の仕組み(インスリンの働きと血糖の関係)
- 1型・2型・妊娠糖尿病・二次性など、型ごとの原因の違い
- 予防・改善できる要因と、遺伝・加齢など避けられない要因の切り分け
健診で血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の異常を指摘されたり、ご家族が糖尿病と診断されたりして、「なぜなるのだろう」「自分の生活が悪かったのだろうか」と不安を抱えている方も多いと思います。まずは原因の全体像を型別に見ていきましょう。原因を正しく知ることは、自分を過度に責めず、変えられる部分に前向きに取り組むための第一歩になります。
糖尿病とは|原因を理解する前に知っておきたいインスリンの働き
糖尿病の原因を理解する出発点は、「インスリン」というホルモンの働きを知ることです。なぜなら、糖尿病はどの型であっても、インスリンの働きが十分でなくなることで血糖値が高くなる病気だからです。糖尿病情報センターの解説によれば、インスリンは膵臓(すいぞう)から分泌され、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。このインスリンが「足りない」あるいは「効きにくい」状態になると、血糖値が下がりきらず、高い状態が続いてしまいます。
インスリンの働きは、しばしば「鍵(かぎ)と鍵穴」にたとえて説明されます。食事でとった糖はブドウ糖となって血液中に入り、体を動かすエネルギー源になります。このブドウ糖が細胞の中に取り込まれるとき、細胞のドアを開ける「鍵」の役割を果たすのがインスリンです。鍵がうまく働かなければ、ブドウ糖は血液中にあふれたままになります。これこそが、糖尿病で「血糖値が高い」とされる状態です。

インスリンが血糖値を下げる仕組み
インスリンは、膵臓の中にある「β細胞(ベータさいぼう)」という細胞から分泌されます。食事をして血糖値が上がると、それに応じてβ細胞がインスリンを出し、血液中のブドウ糖を筋肉や肝臓、脂肪などの細胞に取り込ませます。その結果、血糖値は食後にゆるやかに上がっても、やがて正常な範囲へと戻っていきます。
健康な状態では、この調整が自動的に行われています。血糖値が上がればインスリンが出て下げ、下がりすぎないように別の仕組みも働くという絶妙なバランスが保たれているのです。糖尿病は、このうちインスリンによる「血糖を下げる」仕組みがうまく働かなくなった状態だと考えると、原因の全体像がつかみやすくなります。
「インスリン分泌低下」と「インスリン抵抗性」の2つのつまずき
インスリンの働きがうまくいかなくなる原因は、大きく2つに分けられます。1つは「インスリン分泌低下」、もう1つは「インスリン抵抗性」です。この2つは混同されやすいのですが、意味はまったく異なります。
- インスリン分泌低下:膵臓のβ細胞が十分な量のインスリンを出せなくなる状態。いわば「鍵そのものが足りない」状態です。
- インスリン抵抗性:インスリンは分泌されているのに、細胞側の反応が鈍く、効きにくくなっている状態。いわば「鍵はあるのに、鍵穴の反応が悪くてドアが開かない」状態です。
糖尿病情報センターの解説でも、糖尿病はこの「インスリンが十分に作られない」場合と「インスリンが効きにくくなる」場合の2つの仕組みで血糖が高くなると説明されています。日本人では、体質的にインスリンを出す力(分泌能)がもともと強くない方が少なくないとされ、この2つがどの程度関わるかは型や人によって異なります。「足りない」のか「効きにくい」のか、この違いを押さえておくと、次に説明する型ごとの原因が理解しやすくなります。
糖尿病の原因は4つのタイプで異なる|まず全体像を整理
糖尿病とひとくちに言っても、その原因は型によってまったく異なります。まず全体像として、代表的な4つのタイプ(1型・2型・妊娠糖尿病・二次性糖尿病)を押さえておきましょう。なぜ型別に見る必要があるかというと、同じ「血糖が高い」という結果であっても、そこに至る原因が異なれば、受け止め方も対処の考え方も変わってくるからです。
たとえば1型は自己免疫などが関わって起こり、生活習慣とは無関係です。一方、2型は遺伝的な体質に生活習慣が加わって起こります。妊娠糖尿病は妊娠に伴うホルモンの変化が背景にあり、二次性糖尿病は他の病気や薬剤といった明確な原因によって起こります。「糖尿病=生活習慣の乱れ」という一律のイメージが、いかに実態と違うかがわかります。
糖尿病のタイプ別 原因比較表
| タイプ | 主な原因 | インスリンの状態 | 生活習慣との関係 |
|---|---|---|---|
| 1型糖尿病 | 自己免疫などによるβ細胞の破壊 | インスリンをほとんど作れない | 生活習慣とは無関係 |
| 2型糖尿病 | 遺伝素因と生活習慣や加齢 | 分泌低下と抵抗性が組み合わさる | 体質を土台に生活習慣が関わる |
| 妊娠糖尿病 | 妊娠に伴うホルモンの影響 | インスリンが効きにくくなる | 妊娠という状態が背景 |
| 二次性糖尿病 | 他の病気や薬剤 | 原因疾患や薬剤でさまざま | 原因が明確 |
以下では、患者数が最も多い2型から順に、それぞれの原因を詳しく見ていきます。
2型糖尿病の原因|遺伝素因と生活習慣の「組み合わせ」で起こる
2型糖尿病は、糖尿病全体の大多数を占めるタイプです。その原因を一言でいえば、「遺伝的な体質(遺伝素因)」という土台の上に、「生活習慣や加齢などの環境因子」が積み重なって発症する、という点にあります。つまり「遺伝か、生活習慣か」という二者択一ではなく、両者の組み合わせで起こると理解することが大切です。
日本内分泌学会の解説によれば、2型糖尿病は遺伝素因によるインスリン分泌能の低下を土台とし、そこに生活習慣の乱れによって生じるインスリン抵抗性が加わって発症すると説明されています。もともとインスリンを出す力が控えめな体質の人に、過食や運動不足によるインスリン抵抗性が重なると、膵臓が無理をして働き続けた末に力尽き、血糖値が下がりにくくなっていくのです。だからこそ、同じような生活をしていても糖尿病になる人とならない人がいる、という違いが生まれます。
遺伝素因(体質)の関与|避けられない要因
まず知っておきたいのは、2型糖尿病には遺伝的な体質が確かに関わっている、という事実です。これは自分では変えられない要因であり、決して「気のゆるみ」だけの問題ではありません。
日本内分泌学会の解説によれば、日本人ではKCNQ1という遺伝子などがインスリン分泌能の低下に関連が強いとされています。また家族歴の影響も報告されており、同学会の解説では、兄弟姉妹に2型糖尿病の人がいる場合は発症リスクが2〜3倍、両親ともに2型糖尿病の場合は子どものリスクが3〜4倍程度に高まるとされています。
こうした体質は生まれ持ったものであり、努力で変えられるものではありません。ご家族に糖尿病の方がいて「自分もなるのでは」と不安な方もいるかもしれませんが、遺伝素因があること自体は責められるべきことではありません。大切なのは、体質を土台として理解したうえで、次に述べる「変えられる要因」に目を向けることです。
生活習慣・環境因子|過食・運動不足・肥満・内臓脂肪
遺伝素因が「土台」だとすれば、その上に積み重なって発症を後押しするのが、過食・運動不足・肥満といった生活習慣・環境因子です。これらは遺伝素因と違い、工夫によって変えられる余地のある要因です。
流れを整理すると、次のようになります。過食や運動不足が続くと、体に脂肪、とくに内臓脂肪がたまりやすくなります。内臓脂肪が増えると、そこから出る物質などの影響でインスリンが効きにくくなり、インスリン抵抗性が強まります。すると膵臓はより多くのインスリンを出して血糖を下げようとしますが、その状態が続くとβ細胞が疲弊し、やがて分泌が追いつかなくなって血糖値が高くなっていきます。

この連鎖のどこかに働きかけられれば、発症や進行のリスクを下げられる可能性があります。「変えられる要因がある」という点は、後ほど改めて整理します。
加齢・ストレス・睡眠不足の影響
生活習慣以外にも、2型糖尿病の発症に関わる要因があります。ここで区別しておきたいのは、「加齢」という避けられない要因と、「ストレス・睡眠不足」という生活の中で調整しうる要因です。
加齢は、誰にとっても避けられない要因です。年齢を重ねるとインスリンを分泌する力や、インスリンの効きがゆるやかに低下していく傾向があり、これは2型糖尿病の背景の一つとなります。年齢とともにリスクが上がること自体は、自然な変化の側面もあると理解しておくとよいでしょう。
一方で、強いストレスや慢性的な睡眠不足も、血糖に影響を与えることが知られています。ストレスがかかると、血糖を上げる方向に働くホルモン(コルチゾールなど)が増え、インスリンの効きが悪くなることがあります。睡眠不足も同様に、血糖の調整に影響しうる要因です。ただし、これらが単独で糖尿病を引き起こすというより、他の要因と重なってリスクを押し上げる、と考えるのが実際に近い理解です。
1型糖尿病の原因|自己免疫でインスリンを作れなくなる
1型糖尿病は、2型とは原因がまったく異なります。糖尿病情報センターの解説によれば、1型糖尿病は膵臓のインスリンを出す細胞(β細胞)が壊されてしまう病気で、その背景には自己免疫が関わっていると考えられています。自己免疫とは、本来は外敵から体を守るはずの免疫の仕組みが、誤って自分自身のβ細胞を攻撃してしまう状態のことです。
β細胞が壊されると、インスリンがほとんど、あるいはまったく作れなくなります。その結果、血糖値を自分の力で下げることが難しくなり、多くの場合インスリンを補う治療が必要になります。1型糖尿病は、遺伝的な素因に何らかの環境要因が加わって起こる多因子的な病気と考えられていますが、いずれにしても、本人の食生活や運動習慣が原因で起こるものではありません。診断の際には、抗GAD抗体などの自己抗体を調べる血液検査が用いられることもあります。
1型は生活習慣が原因ではない|誤解を解く
ここで、はっきりとお伝えしておきたいことがあります。1型糖尿病は、食べ過ぎや運動不足といった生活習慣が原因ではありません。この点は、患者さんやご家族が不必要に傷つかないためにも、正しく理解しておくことが大切です。
「糖尿病」という同じ名前がついているために、1型の方までもが「不摂生のせいだ」と誤解され、心を痛めてしまうことが少なくありません。しかし、糖尿病情報センターの解説にもあるとおり、1型と2型は原因も治療も大きく異なります。1型は自己免疫などによってβ細胞が壊された結果であり、本人の努力で防げたものではないのです。お子さんや若い方が発症することも多く、「生活習慣病」という一般的なイメージだけで語ることはできません。正しい知識をもつことが、当事者への偏見をなくす第一歩になります。
妊娠糖尿病・二次性糖尿病など その他のタイプの原因
1型・2型以外にも、原因の異なる糖尿病があります。代表的なのが、妊娠中に見つかる「妊娠糖尿病」と、他の病気や薬剤が原因で起こる「二次性糖尿病」です。これらは原因の背景がはっきりしている点に特徴があります。ここでは、それぞれの成り立ちを簡潔に整理します。
いずれのタイプも、「生活習慣の乱れ」という枠組みだけでは説明できないものです。妊娠という体の変化や、治療のために使う薬剤、あるいは別の病気の影響など、本人の生活とは異なる要因が背景にあります。こうしたタイプがあることを知っておくと、糖尿病の原因が実に多様であることが見えてきます。
妊娠糖尿病の原因
妊娠糖尿病は、妊娠中に初めて発見または発症した糖代謝異常(既存の糖尿病や明らかな糖尿病には至らない状態)です。原因の中心にあるのは、妊娠に伴うホルモンの変化です。妊娠中は胎盤から分泌されるホルモンの影響で、インスリンが効きにくい状態(インスリン抵抗性が高まった状態)になりやすく、その結果として血糖値が上がりやすくなります。
これは、赤ちゃんに栄養を届けるための自然な体の変化とも関係していますが、血糖が高い状態は母体にも赤ちゃんにも影響しうるため、妊娠中は血糖の管理が大切になります。妊娠糖尿病を経験した方は、出産後に血糖が落ち着いても、将来的に2型糖尿病になりやすい傾向があるとされており、産後も定期的な確認が望まれます。
二次性糖尿病(ステロイドなど薬剤・他疾患による糖尿病)
二次性糖尿病は、他の病気や薬剤が原因となって起こる糖尿病です。原因がはっきりしている点が、2型糖尿病などとの大きな違いです。代表的なものに、ステロイド薬の使用によって起こる「ステロイド糖尿病」があります。
日本内分泌学会の解説によれば、ステロイドは筋肉や脂肪などでのブドウ糖の取り込みを妨げてインスリン抵抗性を高めるとともに、肝臓での糖の産生(新しくブドウ糖を作り出す働き)を増やすことで血糖を上昇させるとされています。同学会の解説では、ステロイド糖尿病では早朝の空腹時血糖は低めでも、食後の血糖が高くなりやすいという特徴があり、空腹時の検査だけでは見逃されやすい点にも注意が必要とされています。このほか、膵臓やホルモンに関わる他の病気が原因となって糖尿病が起こることもあります。
「生活習慣だけが原因」ではない|予防できる要因とできない要因の切り分け
ここまで見てきたように、糖尿病の原因は型によって異なり、2型であっても遺伝や加齢といった避けられない要因が関わっています。だからこそ大切なのが、原因を「自分で変えられる要因」と「変えられない要因」に切り分けて整理することです。この切り分けができると、むやみに自分を責めることなく、力を注ぐべきポイントが見えてきます。
避けられない要因があることは、決して「だから何をしても無駄だ」という話ではありません。むしろ逆です。遺伝や体質という土台は変えられなくても、その上に積み重なる生活習慣という「変えられる要因」に働きかけることで、発症や進行のリスクを下げられる可能性があります。変えられないことを嘆くより、変えられることに目を向ける——これが、原因を正しく理解したうえでの前向きな受け止め方です。
| 予防・改善できる要因 | 避けられない・変えにくい要因 |
|---|---|
| 過食(食べ過ぎ) | 遺伝素因(体質) |
| 運動不足 | 加齢 |
| 肥満・内臓脂肪の蓄積 | 自己免疫(1型) |
| 睡眠不足 | 妊娠に伴うホルモン変化(妊娠糖尿病) |
| 強いストレス |
※どちらか一方だけで発症が決まるわけではありません。
もちろん、生活習慣を整えれば必ず発症を防げる、と言い切れるものではありません。しかし、変えられる要因に取り組むことには十分な意義があります。健診で異常を指摘された段階であれば、なおさら早めの対応が将来につながります。
どんな人が糖尿病になりやすい?|原因から見たリスク要因
これまで見てきた原因をふまえると、糖尿病になりやすい傾向のある方の特徴が整理できます。以下は、2型糖尿病を中心に、原因から見たリスク要因をまとめたものです。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、自己診断のためのものではありません。当てはまる項目が多いからといって必ず発症するわけではなく、少ないからといって安心とも言い切れません。
- ご家族(親・兄弟姉妹)に糖尿病の方がいる(遺伝素因・家族歴)
- 肥満、とくに内臓脂肪がたまりやすい体型である
- 食べ過ぎや、糖質・脂質にかたよった食生活が続いている
- 運動不足の生活が続いている
- 年齢を重ねている(加齢)
- 妊娠糖尿病を経験したことがある
- 健診で血糖値やHbA1cの「境界域」を指摘されたことがある
これらの要因は、単独よりも複数が重なることでリスクが高まると考えられます。気になる項目があった方は、それ自体を過度に心配する必要はありませんが、一度、糖尿病を専門とする医療機関で相談し、必要な検査を受けておくと安心につながります。あくまで診断は医療機関での検査によって行われるものであり、この項目はそのきっかけとして活用してください。
よくある質問(FAQ)
糖尿病の原因について、よく寄せられる質問にお答えします。いずれも一般的な情報であり、個別の判断は医療機関にご相談ください。
Q. 家族に糖尿病の人がいる場合、発症を防ぐために今からできる具体的な対策はありますか?
ご家族に糖尿病の方がいる場合、遺伝的な体質は受け継いでいる可能性がありますが、体質があることイコール必ず発症する、というわけではありません。変えられる要因である生活習慣に取り組むことには意義があります。具体的には、食べ過ぎを控えてバランスのよい食事を心がける、こまめに体を動かして内臓脂肪をためすぎない、睡眠を十分にとる、といった点が挙げられます。加えて、健診を定期的に受け、血糖値やHbA1cの変化を早めに把握しておくことも大切です。不安があれば、一度専門医に相談しておくとよいでしょう。
Q. 太っていなくても(痩せ型でも)生活習慣が原因で糖尿病になることはありますか?
はい、痩せ型の方でも糖尿病になることはあります。とくに日本人を含む東アジアの人々は、体質的にインスリンを分泌する力がもともと強くない方が少なくないとされ、大きく太っていなくても、インスリンの分泌が追いつかずに血糖が上がることがあります。また、見た目は痩せていても内臓脂肪がたまっている「かくれ肥満」の状態や、運動不足なども関わります。「太っていないから糖尿病とは無縁」とは言い切れないため、痩せ型の方も健診結果には注意しておくことをおすすめします。
Q. 糖尿病の原因は治せますか?(予防・改善は可能ですか)
原因のうち、遺伝素因や加齢、自己免疫といった要因そのものを「なくす・リセットする」ことはできません。一方で、過食・運動不足・肥満といった変えられる要因に働きかけることで、発症や進行のリスクを下げられる可能性はあります。とくに2型糖尿病では、早い段階で生活習慣の見直しに取り組むことに意義があるとされています。ただし、状態は一人ひとり異なり、自己判断だけで進めるのは適切ではありません。血糖の異常を指摘された場合は、早めに医療機関を受診し、専門的な評価とアドバイスを受けることが大切です。
まとめ|原因を正しく知り、専門医に相談を
糖尿病の原因は、決して一つではありません。共通しているのはインスリンの働きが十分でなくなる点ですが、その背景は型によって大きく異なります。1型は自己免疫などによって起こり、生活習慣とは無関係です。2型は遺伝的な体質という土台に、過食・運動不足・肥満・加齢などが積み重なって起こります。妊娠糖尿病や二次性糖尿病のように、原因がはっきりしているタイプもあります。
大切なのは、「生活習慣だけが原因」と決めつけて自分や家族を責めるのではなく、変えられない要因は受け止めたうえで、変えられる要因に前向きに取り組むことです。健診で血糖値やHbA1cの異常を指摘された方、ご家族の発症をきっかけに不安を感じている方は、原因を正しく知ったうえで、一度、糖尿病を専門とする医療機関に相談してみてください。早めの一歩が、これからの健康を守ることにつながります。
参考文献
監修者情報
緑地公園いまだ内科・糖尿病甲状腺クリニック 院長
今田 侑
TASUKU IMADA
専門分野
- 糖尿病・高血圧症・脂質異常症などの生活習慣病
- 内分泌疾患(甲状腺・副腎・下垂体・性線)
- 肥満治療
- 総合内科診療
- 救急疾患
経歴
- 甲陽学院高等学校 卒業
- 大阪大学医学部医学科 卒業
- 関西労災病院 初期研修
- 関西労災病院 糖尿病内科・救急救命科
- 大阪大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科
- 大阪大学大学院医学系研究科 内分泌代謝内科学 博士課程修了
- 関西労災病院 内科医長
- いまだ内科クリニック開院
所属学会・資格等
- 医学博士(大阪大学)
- 日本内科学会 総合内科専門医・内科指導医
- 日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
- 日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医・指導医
- 日本肥満学会
