高血圧・脂質異常症(健診の異常等)
高血圧・脂質異常症に代表される
生活習慣病
生活習慣病とは、日々の食事・運動習慣・睡眠などの生活習慣が発症に大きく影響する慢性的な疾患の総称です。糖尿病や高血圧症、脂質異常症などが代表的で、放置すると将来の動脈硬化や心疾患など重い病気につながることもあるため、早期の予防と対策がとても大切です。
また、発症には生活習慣だけでなく、遺伝的な要因や体質、ホルモンバランスなども深く関わっています。
当クリニックでは、こうした多面的な要因を丁寧に把握し、患者様一人ひとりの生活に寄り添ったオーダーメイドの治療や生活改善のサポートを行っています。
代表的な生活習慣病
糖尿病
生活習慣病の代名詞といっても過言ではない糖尿病。
専用のページをご用意していますので、そちらをご覧ください。
高血圧症
高血圧は自覚症状がほとんどないため、知らず知らずのうちに進行している方も多くいます。放置してしまうと、血管や心臓に大きな負担がかかり、心筋梗塞・脳梗塞・心不全などの重大な疾患を引き起こすリスクが高まります。
一般的に正常血圧は最高血圧120mmHg未満、最低血圧80mmHg未満とされており、複数回の血圧測定で最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg以上の場合が続く場合に高血圧症と診断されます。
定期的な血圧チェックと早期の対応が大切です。
血圧管理目標
| 診察室血圧(mmHg) | 家庭血圧(mmHg) | |
|---|---|---|
| 年齢・病態・合併症に関わらず | 130/80未満 | 125/75未満 |
日本高血圧治療ガイドライン2025より引用
※上記に関してはあくまでも「ガイドライン」です。厳密には診察結果や病状に応じて主治医が個別の判断が必要になります。
Point.家庭での血圧測定に「シンクヘルス」を
推奨
当クリニックでは、患者様の日々の血圧や血糖値の記録をもとに診療を行っており、実際に記録を見せていただきながら治療方針を一緒に考えています。
その際に、健康管理アプリ「シンクヘルス」のご利用をおすすめしています。
「シンクヘルス」はスマートフォンひとつで体重・血圧・血糖値・食事や運動内容などをまとめて管理できる便利なアプリです。患者様が入力されたデータはオンライン上で当クリニックとも共有されるため、よりスムーズで的確な診療が可能になります。
日々の記録を続けることは、食事療法や運動療法を継続する上でとても大切な習慣です。基本機能は無料でお使いいただけますので、ぜひ一度「シンクヘルス」をご活用ください。
高血圧症の治療
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日常生活での習慣の改善
- 塩分の摂りすぎに注意する。
- 高カロリーの食べ物をさけ、肥満を防ぐ(特に腹部肥満型の方は注意)。
- 過度のアルコール摂取を避ける。
- 適度な有酸素運動を心がける。
- 禁煙をする。
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薬物治療
当クリニックでは、自宅で測定された血圧データをもとに、内服薬を調整します。薬を増やすときでなく、血圧が安定している場合にも減薬も検討し、不要な服薬を避けるよう勤めています。そのため、日々の自宅での血圧測定はとても大切です。
また、薬の効き方には個人差があるため、患者様一人ひとりに適した薬剤を選択します。さらに、冬場には血圧が上がるなど、季節や体調によっても変動するため、状況に応じたきめ細やかな調整を行っています。 -

内分泌性高血圧
高血圧の中には、ホルモン分泌の異常が隠れいていることもあります。
その場合、原因を見極めて適切な検査と治療を行うことで、これまで思うように改善しなかった血圧が安定することもあります。
脂質異常症(高脂血症)
脂質異常症とは、血液中の脂質のバランスが崩れてしまった状態を指します。LDLコレステロールや中性脂肪が高い状態が続くと、血管の壁に脂質がたまり、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞など重大な疾患のリスクが高まります。
初期には自覚症状はほとんどありませんが、早期から適切な治療を行うことで、将来の重大な疾患を予防することができます。
脂質異常症の原因は、食事や運動などの生活習慣だけでなく、遺伝的な体質やホルモン異常による場合もあります。
脂質異常症の治療
脂質異常症の治療の基本は、食生活の改善と適度な運動です。加工食品や乳製品など、脂質を多く含む食品の摂りすぎに注意してバランスよく食事をすることが大切です。
そのうえで、遺伝要素が強い方や、喫煙・高血圧・糖尿病・腎障害などの動脈硬化のリスクを併せもつ方では、必要に応じて薬物療法を行います。
なお、脂質異常症だけを治療しても動脈硬化の進行を抑制することはできません。体重・血圧・血糖値など、関連するすべての要素をバランスよく整えていくことが大切です。
リスク区分別脂質管理目標値
| 治療方針の原則 | 管理区分 | 脂質管理目標値(mg/dL) | |||
|---|---|---|---|---|---|
| LDL-C | non-HDL-C | TG | HDL-C | ||
| 一次予防 まず生活習慣の改善を行った後、薬物療法の適用を考慮する |
低リスク | 160未満 | 190未満 | 150未満 | 450以下 |
| 中リスク | 140未満 | 170未満 | |||
| 高リスク | 120未満 | 150未満 | |||
| 二次予防 生活習慣の是正とともに薬物治療を考慮する |
冠動脈疾患の既往 | 100未満(70未満) | 130未満(100未満) | ||
(日本動脈硬化学会 編:動脈硬化疾患予防ガイドライン2017年版、日本動脈硬化学会、2017.p54より引用)
※ 家族性高コレステロール血症、急性冠症候群の時に考慮。糖尿病でも他の高リスク病態を合併する時はこれに準じます。
- 一次予防における管理目標達成の手段は非薬物療法が基本ですが、低リスクにおいてもLDL-Cが180mg/dL以上の場合は薬物治療を考慮するとともに、家族性高コレステロール血症の可能性も考えられます。
- まずLDL-Cの管理目標値を達成し、その後non-HDL-Cの達成を目指すことになります。
- これらの値はあくまでも到達努力目標値であり、一次予防(低・中リスク)においてはLDL-C低下率20~30%、二次予防においてはLDL-C低下率50%以上も目標値になりえます。
(日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版改変)
頸動脈エコーの図
高尿酸血症・痛風
血液中の尿酸値が高い状態を高尿酸血症といいます。この状態が持続すると、関節内に尿酸が結晶化して炎症を起こし、痛風を発症することがあります。
痛風発作は軽い違和感程度の予兆から始まり、次第に関節が赤く腫れ、強い痛みが現れます。症状は数日から1週間程度で改善しますが、発作はしばしば繰り返します。
高尿酸血症は痛風発作以外にも腎機能障害や血管の障害を引き起こすことがわかってきました。他の生活習慣病と同じように早期から治療することが大切です。
高尿酸血症の治療
高尿酸血症の治療の中心は、他の生活習慣病と同じ様に食事療法と運動療法になります。尿酸のもとになるプリン体を多く含む食品(卵、肉類、レバー、ビールなど)の摂りすぎを控えることは大切ですし、肥満のある方では体重を減らすだけで尿酸値が改善することも少なくありません。
一方で、食事だけでなく、体内での尿酸産生の増加や、尿中への排泄低下が原因となることもあります。こうした場合には、薬物療法による改善が期待できます。
高尿酸血症は動脈硬化の進行や腎機能障害のリスクとも関連しており、早期からの予防が重要です。ただし、その効果は他の生活習慣病治療による改善効果と比べると限定的であり、特に痛風発作を起こしたことがないような無症候性の高尿酸血症については、糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの治療を優先すべきとは考えています。また、生活習慣病をお持ちの患者様では薬剤数が多くなることも負担の一つです。患者様一人ひとりの状況に応じて、治療方針を慎重に選択することが大切だと考えています。
健診の異常
健康診断で「要検査」や「要治療」と言われると、自覚症状もないのにどうすればよいか、不安に感じる方も多いと思います。
しかし、生活習慣病の初期段階では、ほとんどの場合には症状が現れません。
当クリニックでは、指摘された異常がどのような異常なのか、今後どのようなことが起こりうるのかを丁寧にご説明いたします。
適切な対応を行うことで、薬を使用せずに改善できる場合もあります。
まずは一度ご相談ください。
早めの受診が、これからの健康を守る第一歩になります。
こんな方に受診をおすすめします
- 家庭で測定した血圧が頻繁に高い(140/90mmHg以上)方
- 健康診断でコレステロール値がひっかかった方
- ALTなど肝機能の異常を指摘された方
- 健康診断で尿酸値の項目がひっかかった方
あなたは大丈夫?メタボの可能性
内臓脂肪による各代謝異常をメタボリックシンドロームと呼び、動脈硬化が実年齢より加速し、脳梗塞や心筋梗塞などの命にかかわる病気に繋がります。
下記にあてはまる方はメタボかもしれません。
